資料集2014

■8・6ヒロシマ大行動 大集会 基調提起■

事務局長 谷口恭子

 今朝、8時15分、被爆者の怒りをひきつぎ体現して、安倍に対する怒りのデモを叩きつけました。この怒りで安倍を打倒しましょう!
 私たち8・6ヒロシマ大行動の責務は、絶対に戦争を、過ちをくり返させないことです。戦争を阻止する労働組合の大隊列を作り、戦争・原爆を決してくり返させない国際連帯を築いていきましょう。国境を越えた労働者民衆の団結とたたかいで、すべての戦争・すべての核をなくし、誰もが希望と未来をもって生きていける世界に作り変えていきましょう。
 私は7月31日をもって、働いていた福屋デパート地下食品売り場でのレジの仕事を、雇い止め解雇されました。派遣会社と2ヶ月契約の更新を続けて働いてきましたが、組合員通告をし、職場の仲間から国鉄解雇撤回署名、集団的自衛権反対署名を集め、6・8国鉄集会に誘ったことを理由に、雇い止め通告を受けました。
 連日の従業員用通用口前でのビラまき、3度の福屋包囲デモ、最終日には指名ストライキで2時間半もの間、レジをストップさせました。今後もたたかいは継続しますが、絶対に解雇を撤回させる決意です。
 この解雇撤回闘争をたたかう中で見えてきたことがあります。
 それは、8・6ヒロシマの闘いと解雇撤回の闘いは、一つの闘いだということです。
 私たち実行委員会は、歴史的にも、そして今年の実行委員会でも「8・6の運動=平和運動」と「労働運動」は別物だ、という考え方についてずっと議論を重ねたたかってきました。「8・6は祈りの日」「労働者だけでなしに、みんな原爆からは逃げれんのじゃけぇ、労働運動を声高に言うのは違う」という意見です。原水禁運動はそういった立場で、今日も慰霊式典で安倍に抗議の声一つあげずに一緒に参列しています。
 今年、私の解雇撤回をたたかう中で、「8・6」と「労働組合運動」はひとつの闘いだということが改めてはっきりしました。自らの職場で、解雇撤回という、労働運動の中で原則中の原則の闘いをやることができれば、戦争を拒否し、阻止できる力ある運動を作ることができます。実際に戦争動員される現場で、戦争を阻止する力を培うためにも、それぞれの職場で原則的な労働組合運動で組織を作り団結を作っていくことが不可欠です。
 私自身非正規労働者として働いてきて、非正規が声をあげることの困難さを実感しています。しかしそうやって、正規と非正規、外注の労働者、あるいは外国人労働者という形で労働者同士を分断し、敵対させ、団結させない。これこそ、戦争を求めてやまない資本が狙っていることです。だからこそ、この分断を突き破って団結を形成し、たたかう労働組合の隊列を作り上げることが、戦争を阻止できる道だと確信しました。
 一昨日、昨日と、韓国民主労総のテグの仲間から報告を受けましたが、日本でも韓国でも全く共通の課題で闘っていることを実感しています。同じ困難にぶつかっていますが、展望もまた共に切り開いていけるのだと思います。
 原爆も原発も、労働者の存在抜きには成り立ちません。原爆を作らされたのは膨大な数の労働者が、それとは知らずに作らされていました。日本、広島でも、戦時中は小中学生まで毒ガス作りに動員されていました。原発もそうです。実際に莫大な被ばくを強いられるのは末端の労働者です。こうした事実と歴史を私たちは既に知っています。とりわけ、3・11、7・1集団的自衛権閣議決定で、青年をはじめ膨大な人々が安倍のウソを見抜き、怒り、たちあがっています。
 そして何より、労働組合破壊に立ち向かい、敵の破綻点をうがち、突破口を切り開いている動労千葉のたたかいがあります。原爆投下直後から自らも被爆しながら電車を動かし被爆者を助け出した鉄道労働者のように、今、被ばく労働拒否のストライキをたたかいぬく動労水戸がいます。国鉄闘争の力をもって、私たちと、安倍首相ら支配者・資本家たちの力関係をひっくりかえす展望があります。
 安倍政権の集団的自衛権強行=戦争と労働規制撤廃=命を奪う攻撃が一つのものであるように、私たちの側もそれを一つのものとして捉えてこの攻撃を打ち破っていきましょう。
 福島の怒り、悲しみ、悔しさ、沖縄の屈することのない基地・戦争とのたたかい、すべてをつなげて、核も戦争もない世界を作るために、全力を尽くしましょう。そして、国際連帯の力です。本日ここにある日韓連帯の力、アメリカやドイツ、全世界の国境を越えた労働者の団結で、すべての戦争を阻止し、労働者民衆の希望と未来を私たち自身の手で作り出していきましょう。

2014年8月6日

 https://sites.google.com/site/86hiroshimadaikoudo/files/140806billv2.pdf?attredirects=0&d=1

8・6ヒロシマ大行動実行委員会のアピール

1)7・1集団的自衛権容認の閣議決定を絶対に許さない! まさに私たちはいま歴史の分かれ道に立っています。「再び戦争、ヒロシマ・ナガサキの過ちを絶対に繰り返させない! 」——この決意も新たに8・6ヒロシマに集まりましょう。ヒロシマ・ナガサキと福島の怒りをひとつにして、戦争・原発・首切りの安倍打倒へ立ちあがりま しょう。
 何が「国民の命と暮らしを守る」でしょうか。「国民」の99%は労働者とその家族です。集団的自衛権行使容認・憲法9条解体と同 時に進められている成長戦略——残業代ゼロ・首切り自由・総非正規化への労働規制撤廃——。すべてが1%の資本家、権力者だけが生き伸びるための「労働者 への戦争」としてしかけられています。福島で原発事故を引き起こし、労働者を被曝させ、放射能汚染地域に帰還を強制し、子どもの命を危険にさらしているの も安倍です。民営化、外注化、規制緩和でJRをはじめあらゆる職場で安全を崩壊させているのも安倍です。必死になって育てた子どもの未来も非正規、被曝、 そして戦争しかない。まさしく労働者の生存と権利を根底から破壊し尽くそうとしている者こそ安倍です。
 「国の存立」「国益」「国民の生命 を守る」、まさにいま安倍が言っているとおりの言葉を連ねてかつての戦争も始められ、ヒロシマ・ナガサキの惨劇にまで行き着きました。これは絶対に消せな い歴史の真実です。7・1閣議決定で戦争宣言を発した安倍が、8・6平和記念式典で「過ちは繰返しませぬから」と刻まれた慰霊碑の前に立つ。これほどの被 爆者への、ヒロシマへの蹂躙はありません。広島市や反動マスコミは、「3・11以来、8・6の平和公園が騒がしい」「祈りと鎮魂の8・6を取り戻せ」「首 相への抗議をやめろ」などと言ってきています。一方で、広島ではとても公然とは登場できなかったような極右勢力が安倍の戦争政治で調子づき、平和公園や広 島の街中で「核武装しろ」「中国、韓国を許すな」などと扇動している。この許し難い現実に対して、被爆者を先頭に激しい怒りで平和公園を埋め尽くさずし て、安倍へ怒りの声をあげずして、どうして命を奪われた被爆者たちは「安らかに眠る」ことなどできるでしょうか。「過ちは繰り返しませぬから」という戦後 日本の労働者民衆の誓いは、今こそ「安倍打倒」として貫かれなければなりません。
 福島の怒りがおさまらないように、ヒロシマ・ナガサキの 怒りも絶対におさまらない!70年たとうと100年たとうと、戦争と被爆(被曝)を繰り返そうとする者たちを打ち倒さずには、絶対におさまらないのです。 この決して消すことのできないヒロシマ・ナガサキの、そして沖縄、ビキニ、福島の怒りの火を、安倍打倒の闘いの炎として燃え上がらせましょう。

2) ヒロシマ・ナガサキの闘い、原水禁運動、被爆者解放闘争、この歴史的闘いのすべては、何よりも労働運動、労働組合の闘いとしてありました。この闘いは今、 動労千葉と共に国鉄闘争の先頭に立つ動労水戸、国労郡山工場支部の被曝労働拒否の闘いとして継承され、戦後労働運動、原水禁運動の限界をのりこえるものと して発展しています。動労水戸の竜田延伸反対ストが、仮設住宅住民をはじめ地域の労働者、住民の圧倒的支持と共感を集めているように、闘う労働組合が中心 にたったときにものすごい力が生まれます。労働組合こそ、生産と社会の全部を回している真の主人公である労働者の団結体だからです。被曝労働拒否を貫く労 働組合を中心に、被爆者の闘い、放射能から命を守る避難・保養・医療の取り組み、学生運動、農民運動、あらゆる運動が結びつき、その団結の力が国境を越え て広がるとき、核と原発をなくし、戦争をとめることができます。
 福島での被曝労働拒否の闘いと団結し、広島にこそ闘う労働組合、階級的労 働運動を再生させるときです。被爆しながら必死に鉄道、電車を動かし、労働運動再建へ闘った国鉄や広電の労働組合員。「再び教え子を戦場に送り『第二の広 島』をつくらぬために日本の青年教育労働者が先頭に立って闘おう」と呼びかけた朝鮮戦争下の広教組青年部の闘い。原爆で家族を失い、自らも被爆し傷つきな がら生き抜くために団結し、仕事を要求して闘った全日自労広島支部の闘い等々。これらの被爆者—被爆労働者の壮絶な闘い、生と死のすべてを継承し、今に生 かすのは、8・6ヒロシマ大行動実行委員会に結集する動労西日本であり、広島連帯ユニオンの闘いです。いま、峠三吉の詩「1950年の8月6日」の舞台で もある福屋デパートで、派遣で働く広島連帯ユニオン組合員(8・6ヒロシマ大行動実行委員会の谷口恭子事務局長)の解雇撤回闘争が闘われています。この闘 いを広島のど真ん中に階級的団結と闘う組合をつくりだす闘いとして勝利させましょう。

3)階級的労働運動と国際連帯 の力こそ、戦争をとめ、全原発廃炉・核廃絶を実現する力です。新自由主義の崩壊、資本主義体制の危機が進行する中で、東アジア、ウクライナ、イラク、世界 中に戦争の危機が高まっています。今こそ国家主義と排外主義による労働者の分断を打ち破り、ヒロシマから全世界の労働者民衆に、核と戦争に絶対反対でたた かう階級的団結と国際連帯を呼びかけましょう。
 今年の世界大会にはヒロシマと福島の闘いとの連帯を求めて、韓国反核医師会のキムイクジュ ン先生(東国大医学部教授)、さらに広島連帯ユニオンがつながりをもった民主労総の城西工団労組、慶北一般労組、医療連帯大邱支部の仲間が参加します。こ の韓国の闘う医師、労働者とともに、8・6ヒロシマから核・戦争・新自由主義と闘う国際連帯の新たな発展をかちとっていきましょう。
 全国、全世界の闘う仲間のみなさんの参加と賛同をお願いします。

  賛同用紙をダウンロード

賛同金一口 1000円 (個人一口、団体三口)可能でしたら複数口をお願いします。
参加費は5日、6日それぞれ1000円。両日共通券が1500円。

被爆69周年8・6ヒロシマ大行動実行委員会


■共同代表
下田禮子(反戦被爆者の会)
中島健(被爆二世)
大江厚子(セイブ・ザ・イラクチルドレン広島代表)
室本けい子(NPO法人「よもぎのアトリエ」)
大江照己(国鉄西日本動力車労働組合委員長)

■よびかけ人(2014年6月18日現在)
李東碩(広島大学大学院総合科学研究科准教授、国鉄闘争全国運動よびかけ人)
石井真一(国鉄水戸動力車労働組合委員長)
市川潤子(ふくしま合同労働組合委員長)
壹貫田康博(広大生協労組委員長、被爆者青年同盟委員長)
宇都宮理(愛媛県職員労働組合委員長)
大石又七(ビキニ被爆者・元第五福竜丸乗組員)
倉澤憲司(広教組組合員、「8・6」年休被処分者)
斉藤征二(元全日本運輸一般労働組合原子力発電所分会長)
佐藤幸子(福島診療所建設委員会よびかけ人)
椎名千恵子(3・11反原発福島行動実行委、ふくしま共同診療所運営委員)
品川孝司(元三浦半島地区教職員組合書記次長)
城臺美彌子(ナガサキの被爆者)
鈴木光一郎(酪農家、全国農民会議共同代表)
鈴木達夫(弁護士、すべての原発いますぐなくそう!全国会議NAZENよびかけ人)
鈴木範雄(広島連帯ユニオン委員長)
高山俊吉(弁護士、憲法と人権の日弁連をめざす会代表)
田中康宏(国鉄千葉動力車労働組合委員長)
土井淑平(鳥取県・ウラン残土市民会議)
富田晋(沖縄北部合同労組委員長)
西川重則(とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長)
野田隆三郎(岡山大学名誉教授)
百武拓(広島大学学生自治会委員長)
平野綾子(広教組組合員、被爆二世)
布施幸彦(ふくしま共同診療所医師)
松井英介(岐阜環境医学研究所)
松浦武生(島根人類愛善会会長)
間山政茂(南部バス労働組合委員長)
三浦正子(婦人民主クラブ全国協議会代表)
三角忠(8・6 広島-8・9 長崎反戦反核闘争全国統一実行委員会事務局長)
宮原亮(広島連帯ユニオン青年部長、被爆三世)
森川文人(弁護士、反原発弁護士運動代表)
森末一義(高陽第一診療所労働組合委員長)
矢山有作(元衆議院議員)
山田真(小児科医)
吉沢正巳(「希望の牧場・ふくしま」)
吉原美玲子(被爆者、キリスト者、NAZENヒロシマよびかけ人)


■関連行事■

8月5日(火)広島市東区民文化センター各会場にて

12:30開場〜  産別労働者交流集会
■国鉄産別集会 3階・音楽室
■ヒロシマ全国教育労働者交流集会 2階・ギャラリー
■ヒロシマ全国自治体労働者交流集会 3階・美術工芸室
■医療・福祉労働者全国交流集会 3階・ 大会議室
■民間交通運輸労働者交流集会 3階・和室

14:30〜16:30
■避難・保養・医療運動交流会 1階・スタジオ2
■解雇撤回・非正規職撤廃!日韓連帯集会 1階・大ホール

16:40〜18:10
■青年労働者交流集会 1階・大ホール
■全国学生集会 3階・大会議室